イオンのスーパーは慈善事業なのか
イオンは利益の低いスーパーで集客を行い、利益の高いショッピングモールや金融部門で儲いている。イオンについて少し詳しい人なら聞いたことがあるイオンのビジネスモデルだろう。

イオンと言われたら何を思い浮かべるか。きっと多くは「イオンモール」と答えるだろう。では、そのイオンモールを構成するイオングループの会社はどれだけあるか。イオンモール、イオンリテール、イオンイーハート、イオンエンターテイメント、イオンファンタジー、イオンディライト、イオンリート投資法人()…とかなり数が多い。
これらグループ内の企業同士で取引、例えばテナント料や清掃サービスなどを行っているがこれらはイオンの連結決算の売上には計上できず、「セグメント間の内部営業収益又は振替高」という項目で相殺されている。最新の決算短信によればイオングループ全体でのこの「セグメント間の内部営業収益又は振替高」は約5,644億円ある。ちなみに同じく大手小売のセブン&アイの「セグメント間の内部営業収益又は振替高」の合計金額は488億円であることから、イオングループがいかにグループ内の会社同士で密接に関係しているかが分かる。


そして、イオンのビジネスモデルでカギとなるのがイオンモールの核テナントとなるイオンリテールだ。このビジネスモデルでは強力なテナントが必要となるため、GMSのイオンリテールが大きな集客装置を担っている。よって巷ではGMSは集客装置で利益が低いためほとんど慈善事業に近いと言われている。
しかし、疑問がある。それは、利益が低い=慈善事業なのかということだ。たしかに、イオンリテールの営業利益は低い。しかし、商品がめちゃくちゃ安いかと言えば、ディスカウントスーパーなどと比べたら安いとは言えないだろう。もし、商品が安いから慈善事業だというのであれば営業利益率ではなく荒利率で判断するほうが賢明だろう。荒利率は大まかに言えば売上高から商品の売上原価を引いた額の売上比率のことだ。普通に考えると荒利率が低ければ慈善事業と言えそうだが、とりあえずイオングループのスーパー事業とその他有力なスーパーの荒利率を出してみた。

この表から、イオンリテールはグループ内でも一番荒利率が高く、他の有力スーパーなどと比較しても荒利率が高い方だと言えそうだ。また、傾向としては、GMSを中心とした企業は荒利率が高く、食品スーパーやディスカウントスーパーは低い傾向にある。これは、GMSは値入率の高い衣料品の売上構成比が高いこと、またGMSや特にイズミは利益の高いディベロッパー事業も含まれているため荒利率が高くなる傾向がある。そのほかにも要因はいろいろとあるが、少なからず荒利率という点でイオンリテールが慈善事業であるとは言えないのではないだろうか。
では、なぜイオンのスーパーは利益率が低いのか。もし、営業利益の低さの原因を調べるのであれば、分配率を知ることでどこに多くコストをかけているのかを知ることができる。この分配率とは、先ほど説明した荒利から、人件費などの労働分配率、チラシ広告費などの販促分配率、店舗維持費・建物減価償却や新店舗費用などの不動産分配率、その他運営上必要な管理費の管理分配率、そして、営業利益となる利潤分配率に分けることができる。この4つの分配率を比較することでどの分配率に多くコストを割いているのかがわかってくる。また、日本リテイリングセンターではこの分配率の目標数値と限界数値を設定しているので、これを参考に各社の優劣を確認したいと思う。ただし、日本リテイリングセンターが厳しすぎるのか、日本のスーパー各社が分配率を全く考慮していないのか、目標数値だとほぼ全社が合格圏内にいかないため限界数値で確認していく。まずは、日本リテイリングセンターが定める基準となる数値は以下の通り。

そして、各社の分配率を以下のグラフで表してみた。限界数値を超えている場合は赤文字(もしくは赤帯)、超えていなければ青文字(青帯)で記している。

このグラフを見て分かるとおり、スーパー各社全体で言えることは労働分配率が42%以上の限界数値を超えている会社が多いことがわかる。イオングループに至っては全ての中核会社が労働分配率の限界数値を超えている。一方で、労働分配率をうまくコントロールしているベルク、ハローズ、大黒天物産はその分を利潤分配率の比率が高くなっており健全な営業利益を出せていることがわかる。
次に、イオングループ各社がイオングループ以外の会社より大きく分配率を占めているのは販促分配率だ。限界数値は超えていないがイオングループ以外の会社と比較するとその割合は大きい。これはおそらくWAONポイント・WAON POINTといったポイント施策も販促分配率に含まれるためだろう。チラシ広告やテレビCMの支出も高いのかもしれない。逆に、イオングループ以外では販促分配率が1桁台であることが多く大黒天物産に至っては0%だ。まったく販促費がないというわけではないが、大黒天物産の決算短信にある損益計算書に販促費にあたる勘定科目がなかったためだが販促費を抑えている経営をしているのは大黒天物産の店に行ったことがある人にはよく分かるだろう。
そして、イオングループ各社がグループ以外の会社と比べて高いのが不動産分配率だ。グループ以外の会社のほとんどが10〜20%の不動産分配率に対して、イオングループ各社の不動産分配率は20〜30%と10ポイントほど高い傾向にある。労働分配率を除くと、この不動産分配率の高さが利潤分配率、ひいては営業利益を押し下げている要因と言えるのではないだろうか。
ではなぜ、不動産分配率が高いのか。一つは、やはりGMSというフォーマットによるものだろう。食品スーパーとは違い2階や3階建ての店舗も多いので店舗維持費が食品スーパーより高くつくからだ。また、USMHなどは地価の高い首都圏を中心に展開しているため土地代やテナント料の高さも不動産分配率を押し上げているだろう。もう一つは、改装や新規出店を積極的に行っていること。改装や新規出店はそれ自体に費用がかかるが、建物減価償却費も計上していくことになるので積極的な改装や新規出店は不動産分配率を大幅に上げてしまうことになる。
つまり、イオングループ各社の利益率が低い要因は不動産分配率が高いこと。自社の荒利額に対して身の丈以上の改装や新規出店を行っている可能性が高いのではないかと推測できる。
この不動産分配率は、日本リテイリングセンターでは、30%を超えると危険領域、40%超えで経営危機であると考えているようだ。経営破綻する会社のほとんどが1年以内に40%前半から46%突破に一気に来た時に破綻していると言われている。イオングループではこの危険領域に達してしまっているスーパーが4社もあるのは留意すべき点であるかもしれない。
イオングループ各社の積極的な改装や新規出店が、例えば少人数ストアオペレーション可能な店や利益の出やすいフォーマットでの出店などであれば現状の低い利益率ではあるが今後は利潤分配率が適正値に戻っていく可能性もある。実際、新しく発表されたイオングループの中期経営計画では、食品小売の収益構造改革を打ち出している。その中に、新SMモデルの転換というものがある。内容としては、グループ共通基盤をベースに再現性のあるフォーマットを確立することを目標にしている。つまり、この新SMフォーマットが利益率の高いフォーマットであればグループ全体でこのフォーマットの店舗を展開して高収益体制を確立していくことになる。つまり、既存の店舗数が多ければ多いほどそのポテンシャルが高いとも言える。よって現状の積極的な改装・新規出店はこの新SMモデルへの布石なのかもしれない。


【余談】
分配率のグラフを見てみると、最も優秀な数値を出しているのがハローズだ。日本リテイリングセンターの目標数値とほぼ合致する。それでいて全店24時間営業で売場が乱れておらず完璧な縦割レイアウトだったりと本当にすごい。食品スーパーといえば、ロピアやトライアル、バロー、オーケーなどがメディアで話題になるが、このスーパーは瀬戸内海の商圏内のみの展開であまり全国的な話題にはなりにくいがこの優秀な経営と売場はそのうち全国に知れ渡りそうだ。
イズミの労働分配率が異常に低いがこれはディベロッパー部門も含まれているからこれを抜くと他のスーパーと同じくらいになりそう。
逆にアークスは労働分配率が50%を超えており、逆に不動産分配率が13%台と低い。不動産分配率が低すぎるのは新規出店が少ない、減価償却を終えた店舗年齢が高い店舗が多い場合に低くなる。実際、25年度のアークスの新規出店は0で逆に閉店数が1となっている。
ヤオコーは労働分配率が45%と高いが他のコストをうまくコントロールしており利潤分配率を15%台を確保している。特に惣菜部門のインストア比率が高いため労働分配率が高くなりがちなのに営業利益をしっかり確保するコントロールの良さはすごい。
個人的にはイオングループのGMS3社で最も早くに利潤分配率を適正値に戻せるのはイオン九州ではないかと思っている。理由は単純にリテールや北海道と比べて不動産分配率が低いからだ。そして、その不動産投資も出店して2年で黒字化できる都市型小商圏スーパーのマックスバリュエクスプレスや、近年急速に勢力を伸ばしているフード&ドラッグに対抗するフォーマットとして開発しているウエルシアプラスなど収益性の高い店舗開発に力を入れているからだ。ただ、トキハの店舗などを取得しているので不動産分配率を上げる要因もあるがポテンシャルは高そうだ。
イオンリテールは、買い物が週末中心のGMSから、平日中心のGMSフォーマット「そよら」の店舗開発がカギを握るのではと考えている。売場面積の広いGMSはショートタイムショッピングには不向きではあるが逆に売場に専門性を出すことができる。例えばアルコール商品を全てフロアの端っこに置いて「イオンリカー」として専門性を高められるのは広い売場面積を持つGMSの強みではある。しかし、そよらなどに入居しているイオンは売場面積が通常のイオンより小さく、アルコール商品もレジ前など食品スーパーと同じような配置にすることでショートタイムショッピングを可能としている。そよらタイプのイオンは現状20店舗ほどしかないが、ほとんどの店が同じフロアレイアウトである点、再出店で新しく建て直しているなど儲かるGMSフォーマットとして展開しているように見える。
ロピアはどこまで強いのか?
ロピアの快進撃が止まらない。2025年度のOICグループの売上高は6,404億円(前年+1,191億円)、店舗数は149店舗(前年+38店舗)と食品スーパーとしては異常な成長を見せている。そんなロピアには大きな目標がある。それは2031年度に売上高2兆円を達成するという数値目標で、実際に自社HPにも掲載している。

ロピアを擁するOICグループは近年は買収にも積極的で小売事業ではスーパーバリューやアキダイを傘下に納め、最近では小売や小売関連のPBや卸以外にも外食事業の分野での買収が目立っている。
実は、2031年度に売上高2兆円という目標以外にも以前は2027年度に売上高1兆円という数値目標が掲げられていたと当時大手就職支援サイトに掲載していたと記憶しているが、最新の情報には記載されていない。今の勢いであれば達成できそうな感じもするが、取り下げたというのであれば会社組織体制の見直しなどで売上目標より優先する事項ができたか、もしくは達成できないと判断したと推測する。実際、2025年にはラベル表示で多くの不適正表示を農政局から指摘されている。よって、売上目標よりコンプライアンス順守のために売上高1兆円という目標を下げた可能性もある。しかしながら、2025年度の店舗純増数は38店舗と、おそらく最も店舗数を増やした年でもあるので結局のところ真相は分からないという感じだ。
さて、2031年度に売上高2兆円をどう達成していくのか。今のやり方を踏襲していくのであれば、ロピア店舗を大量出店、外食会社の買収を加速させて達成していくのかもしれない。つまり、新規出店と買収による売上高の積み上げが目標達成の近道と言える。これは別にどのスーパーや他業界でも言えることではある。
一方で、新規出店と買収も大事だが盤石な売上の基礎となる部分がどうなっているのかが個人的には気になる。それは既存店売上高の昨年対比率だ。いくら新規出店と買収で売上高を積み上げても既存店売上高が昨年を割ってしまうと、ショートした売上高を新規出店と買収でカバーしなければならなくなる。特にロピアみたいに毎年大量に店舗を出店しているスーパーは来年度にはその大量に増やした新店舗が既存店に変わるため昨年対比で100%を超えていないと売上高の積み上げが今までのように上がらなくなってしまうからだ。逆に言えば、既存店売上高昨年対比が最低でも100%、理想は100%を超えていれば売上高増のアシストになり売上高2兆円というのも夢ではないだろう。
そこで、ロピアの既存店売上が昨年対比でプラスかマイナスをまずは置かれている状況から推察する。その後、非上場であるため数値的な情報は売上高と店舗数だけであるが競合他社と比較して実際に既存店売上高の昨年対比率がどうなのかを予想してみる。
まずロピアが主に出店している地域は関東と関西の人口が多いところに多く出店している。無論、日本全国に出店しているが基本的には人口の多い地域での出店が基本となっている。この点だけで考えると既存店売上高の昨年対比率がプラス傾向になっていてもおかしくはないのではないかと思えてくる。特に、東京を中心に関東はほぼ唯一といっていいほどの人口増加エリアになるので潜在的な需要・ユーザーが増えていると考えられるからだ。一方でロピアのターゲット層はかなり具体的だ。ロピアは客層を30〜40代の2人の子を持つ4人家族をメインターゲットにしている。大容量パックやまとめ買いを誘発するマーチャンダイズを展開しているため、4人以上の家族であればロピアのターゲット内となるだろう。しかし、それは4人家族以下、もっと言えば1人世帯といった少人数世帯をターゲットから外しているとも言える。国内の人口は減少傾向にあり、世帯構成も1〜2人世帯が増えているためその点で言えば既存店売上高の昨年対比率がマイナスになる要素となる。となると、これらの情報から既存店売上高の昨年対比率はほぼ100%なのではないかと推測できる。
次に売上高と店舗数から既存店売上高の昨年対比率を見ていく。過去6年間の売上高と店舗数から1店舗あたりの売上高(いわゆる全店売上高)を算出する。その後、昨年度より増えた売上高を同じく増えた店舗数で割ることでかなり大雑把な新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高を算出する。そしてこの6年間の1店舗あたりの売上高と新店舗の1店舗あたりの売上高を平均の数値を叩き出す。仮に既存店売上高昨年対比が100%であった場合、1店舗あたりの売上高と新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高の数値は「1店舗あたりの売上高>新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」となる。理由は、単純計算をすると新規店舗は期首からの売上ではなく期中からとなるので既存店より売上高が低いからだ。ただし、ロピアは新規出店をするとマスメディアに取り上げられるほどの異常な売上高を叩き出すため例えば期首に近い時期に出店した店舗の売上高は既存店かそれ以上の売上高を出す可能性もある。また、そもそもこの売上高はOICグループ全体の売上高であるため実際のロピアの売上高は算出した売上高より低いことと、近年の小売以外の買収も多いため新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高にはかなりの誤差があると思われるがとにかく結果を出してみる。

結果としては「1店舗あたりの売上高<新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」となった。他事業の売上高などを無視してこの結果を考えると、2つの仮説が成り立つ。
・既存店売上高昨年対比は100%を超えており概ねこの6年間は既存店の売上は上昇傾向である
・既存店売上高昨年対比は100%かそれ以下であるが既存店以上に新規店舗の売上が高い
また、平均で考えると上記のようになるが、年度別に見てみると2021年、2023年、2025年は「1店舗あたりの売上高>新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」という結果となっている。つまりこの年は既存店売上高昨年対比は100%かそれ以下で、逆に2022年、2024年は既存店売上高昨年対比は100%を上回っているのではないかと考えられる。しかし、この情報だけではあまりにも根拠不足である。そこで、既存店売上高昨年対比を公表している上場スーパーでも同じような計算を行い比較することで精度を確かめてみる。

まずは、関東圏で売上を伸ばし続けているベルクで比較してみる。ベルクは過去4年で見ても既存店売上高は昨年を上回り続けている。指標結果も「1店舗あたりの売上高<新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」となっている。

次に、中国地方で同じく既存店売上高は昨年を上回り続けているハローズを見てみるが、やはり結果はベルク同様に「1店舗あたりの売上高<新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」となっている。

最後にライフを見ていく。ライフは2021年、2022年は既存店売上高の昨年対比を割っている。あと2年は上回っているが概ね既存店の売上高は横ばい傾向にあるとと言える。そのため「1店舗あたりの売上高<新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」ではあるものの、ベルクやハローズと比較すると差が小さい。
以上、3社の結果を踏まえると、やはり既存店の売上が伸びているスーパーは「1店舗あたりの売上高<新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」の傾向が強くその差額が大きい。今度は、この「1店舗あたりの売上高」と「新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」を比率にして各社で比較してみる。つまり、「新店舗の1店舗あたりの積み上げ売上高」を「1店舗あたりの売上高」で割りこれを仮に「伸び率」という指標にしてみる。ただし、この「伸び率」は2023年度から2024年度の2年間の平均値で求めることにする。その理由は、2023年度から会計基準が変更されているからだ。この会計基準の変更により消化仕入れの売上高が変更となり、2022年度以前と比較しようとすると消化仕入れが多いスーパーは誤差が大きくなるためである。なので、本来は上記の数値も誤差が大きく発生しているはずではあるが、ロピアをはじめベルクやハローズは会計基準が変わろうとも売上高を伸ばし続けているモンスター企業であったため問題ないと判断して2022年度以前の数値も表に載せたまでだ。

上記の表から分かることは、既存店売上高昨年比が大きく進捗しているスーパーの伸び率は高いということが分かる。オークワは伸び率が1を下回っているがこれは新店舗の数より閉店舗数のほうが上回ったためで誤差が生じているため。そしてこの表からロピアの既存店売上高昨年比を推測すると、この2年間で伸び率は1を超えているため恐らく既存店売上高は昨年を超えている可能性が高いと言える。しかし、ベルクやハローズほどの伸び率を出していない点と、オークワより伸び率は高いがマックスバリュ東海よりは伸び率が低い点から、ロピアの既存店売上高昨年比率は100%は超えているが102%や103%までは出していない。つまり、100%〜101%の域で推移しているのではないだろうか。また、余談になるが、同じく非上場のオーケーは伸び率がライフを超える程度となっているので103%以上の既存店売上高昨年比があるのではないだろうか。
よって、ロピアの既存店は昨年売上高を維持はしているが、他社スーパーの既存店ほど売上を伸ばしきれてはいないのではないかというある程度根拠のある推測ができた。ロピアが既存店の売上高を大きくできない要因はやはり最初に述べたようにメインターゲットが明確な一方でターゲット層以下の家族人数の層が来店することがないためターゲット層を広げられていないという点にあるのかもしれない。よく言えば、新店舗1年目から常にターゲット層を取りこぼさずに売上ている、リピーターがついてる、ロイヤルカスタマー層が厚いとも捉えらるか。
今後もロピアはターゲット層をズラさずに新店舗を建てていくとなると採算の合う場所が少なくなっていくのではないだろうか。なぜなら、ロピアの1店舗あたりの売上高が40億円強でありこれは一般的な食品スーパーの2〜3店舗分あるからだ。つまり、今のロピアのフォーマットというのは一般的な食品スーパーより広域な商圏でしか成り立たないビジネスになっているからだ。それでも新店舗を建ててなおかつ採算もある店を作るとすれば一般的な食品スーパーの売上規模のフォーマット作りが必要になってくる。その時にはターゲット層も今までのターゲット層以下の家族人数の層を取り込む必要が出てくるかもしれない。今までの大容量パックやまとめ買いという戦略から方向転換する必要が出てくる可能性もある。そうするとローコストオペレーションで成り立ってた大容量パックやまとめ買いからある程度コストがかかる小容量パックなどの製造・販売が必要になってくる。しかし、既存店も新店舗もこのようなマーチャンダイズにすると今までのロピアらしさを失い結局他のスーパーと同じような売り方になってしまうかもしれない。ただ、どこのスーパーでもやってるような売り方で天井に汽車が走っているだけになったらそれこそ既存店売上高昨年比を割ってしまうだろう。今後ロピアがどのようなフォーマットで国内を攻めて2031年を迎えるのか見守っていきたい。(人口増えている海外で売上を伸ばすかもだが…)
リテールメディアに存在意義はあるのか?
皆さんは小売・ITライターの鹿野恵子さんのポッドキャストは聴きましたか?聴いてない?40分強ありますけど、少なくとも自分がスペースでアホみたいなこと言ってる時間を過ごすよりかは有意義、というかやはりプロの話を聴ける有益な時間になるのでぜひ聴いてください。リンクを貼っておきますが飛べるかどうかは分かりません。ご了承ください。
ポッドキャストでは色々と話がありましたが、中でもリテールメディアの話で自分も「それ自分も気になってた」という事があったので話をしていきたいなと思いました。
かいつまんで自分なりに要約すると『買物というのは人生において必要な選択行動ではあるが、人生のメインにはならない。だから自分のペースで買物をしたいのに商品紹介やクーポンの通知などなど売手側の買って買って感や催眠的な商法が果たして生活を豊かにするのか』という感じです。
これ結構皆さん小売系のアプリとかまたは店内のデジタルサイネージとかで経験ありませんか?僕はめっちゃあります。たとえば、イオンの総合アプリiAEONを例にすれば、会員カードを出したいだけなのにバーコードを隠すように「これオススメです!」みたいなポップアップ広告を出してきたりするのはまさにそれだと思いましたね。(今は隠すようなポップアップはやめて右下に表示されるようになってますが)
そして自分は一番大きい声で言いたいのが店内デジタルサイネージでのリテールメディア戦略です。業態、会社問わずチェーンストア志向のスーパーでは大体どこもデジタルサイネージを使ってメーカー商品または自社商品の紹介を視覚と聴覚を使ってアピールしていることが多いです。でも皆さん、店内のデジタルサイネージって見てますか?あるいは見て「じゃあその商品買うか」ってなりますか?自分はどうもデジタルサイネージでの商品紹介が消費者の消費行動に移ってるとはあまり思えないんですよね。だって店に来る人は必要なモノを買いに来てるだけで店内にある液晶画面を見に来ているわけではないですからね。
ではなぜ店内デジタルサイネージでのリテールメディアが増えてるかと言えば、それは小売側にとってはメーカー商品を紹介することでメーカーから収益を得ることができるというビジネスモデルただそれだけです。そこに消費者が介在していない感じが今のリテールメディアの問題点と自分は思います。もちろん、商品紹介は消費者に向けてのものですがどうしても買って買って感が拭えません。
このリテールメディアの問題というのは、例えるならYouTubeのような動画サイトみたいなのを想像してください。YouTubeは見たい動画をポチッと押すとまず最初に出てくるのは本編ではなくてプロモーション動画が2本くらい出てきますよね。(YouTubeプレミアムに入ってるならプロモーション動画は出てこないらしいですが貧乏なのでそんなにサブスク加入してないです)で、早く本編を見たいからスキップボタンが来たら即押すみたいなことをしませんか?自分は大体そうします。
店内のリテールメディアもこれと同じことが起きてませんか?つまり、スーパーで買物(YouTubeでいう本編)をしたいのに、全く自分には関係のない動画が店内の至る所から流れてきている(YouTubeでいうプロモーション動画)状態になっているということです。しかもタチの悪い事にYouTubeと違って店内リテールメディアにはスキップボタンもミュートもできません。これは本当に快適な買物と言えるのか?自分はそうは思えないと思ってます。
では、リテールメディアはどうすれば良いのか。答えは明確だと思います。リテールメディアはプロモーション動画ではなく本編の一つとしてしまえば良いのです。良い例がディスカウントスーパー大手のトライアルのリテールメディア戦略ではないでしょうか。自分は体験したことはありませんが、トライアルは出来立てのカツ丼を売り場に出すと店内デジタルサイネージで「ただいまカツ丼出来立て!」と表示されるようです。これはライブ感と自社マーチャンダイズを損ねず、むしろ買って買って感というより「今出来立てあるから興味ある人は是非見てきてね」といった消費者が介在しているリテールメディアだと言えそうです。
ただ、そのようなことばかりしてたらメーカー商品の紹介時間が減って収益も減りそうですが、そもそもメーカー側も効果がなければそのうち出さなくなるのは目に見えていることなので昨今の日本小売のリテールメディア戦略はどこを向いてやっているのかもう一度考えるべきなのではと思いました。
首都圏の小商圏型スーパーの今後
以下の話はただの机上の空論、コタツ記事、鹿の妄想であるので「ま、そういう考えもあるのかな」程度で捉えておいてください。
首都圏の小商圏型食品スーパーというフォーマットがここ数年脚光を浴びているように見え、とりわけイオングループの「まいばすけっと」と西友を買収した大手ディスカウントチェーンのトライアルが運営する「トライアルGO」が首都圏のこのフォーマットでの主な企業だと言われている。
かと思えば、カインズホームやベイシアを運営するベイシアが首都圏に「オトナリマート」として参戦するという情報もあり、首都圏小商圏型食品スーパー市場が一気に熾烈な戦いになりそうだなと感じた。
ところで現在のまいばすけっととトライアルGO、そしてオトナリマートの店舗数と今後の目標をザクっと言うと
まいばすけっと:現在約1,200店舗,2030年度5,000店舗目標
トライアルGO:現在5店舗,2029年度前半100店舗目標
オトナリマート:現在0店舗(2026年度進出予定),2026年度300店舗目標
となっている。
で、ここからが予測となるが、今後このフォーマットは結局まいばすけっとが圧倒的なシェアを維持し続けるのではないかと予想する。
理由1:圧倒的先行者有利環境
まいばすけっとは1,200店舗を首都圏に構築している。現在安定した利益を出している点から有利な土地・建物を既に確保して店舗化していると言える。今後は残り少ない有利な土地・建物をトライアルとベイシアで陣取り合戦する事になるが、仮に陣取り合戦に負けたとしても1,200店舗網は競合2社の目標店舗数の4〜12倍のため今後数年の競争でシェアを奪われることはほぼ考えられないため。
理由2:次期MDを構築中
理由1にあった有利な土地・建物が無くなると次に攻め込める場所は既存のMDであれば採算の合わない高額テナント料の土地・建物となる。すでにまいばすけっとはNB商品より利益率の高いトップバリュなどのPB商品の比率を大幅に大きくしたMDを構築した実験店舗を出店している。これによりまだ攻めきれていない所に出店できるノウハウを持ち始めている。
理由3サプライチェーンマネジメント
まいばすけっとはイオングループのため、商品供給という面ではこのまいばすけっとをプロジェクトとして立ち上げた当時からイオングループのサプライチェーンを利用していたと思われる。つまり、サプライチェーンに投資するというより元々あったサプライチェーンを利用して店舗網を拡大しているため出店に多くの投資が可能で出店スピードが早いと考えられる。その点、トライアルは西友のサプライチェーンを利用可能だと思われるがベイシアは0からサプライチェーンを構築する必要があり、この2社より更に遅れを取ってしまうのではないだろうか。
理由4:出店コスト問題
まいばすけっとの出店コストやランニングコストの具体的な金額は不明だが、一方でトライアルGOはITを駆使してAIカメラなどを使った店舗運営となっていると言う情報がある。小商圏型食品スーパーは店舗数が多くなければ効果を発揮しないため、出店スピードが重要となるので重装備な店舗機材は逆に足枷になる可能性が高い。
以上の理由からまいばすけっとが今後も圧倒的なシェアを維持するのではないかと予測する。一方で、トライアルGOやオトナリマートがシェアを取れずに失敗するとは考えにくい。それはトライアルもベイシアもチェーンストア経営はかなり優秀な部類に入るので一定の成功を達成する可能性の方が高いから。むしろこれで割を食うのは首都圏のコンビニ各社ではないかと思う。コンビニより安く買える食品、トライアルGOであれば人気のカツ丼を近くの西友で作って販売するため惣菜の鮮度感はコンビニより高くなる。コンビニ各社は増量キャンペーンなどで一定の効果を得ているが、毎日コンビニより安く買える小型スーパーがあればそちらに客が流れるのは当然か。まして、このインフレ環境下では低価格は大きな武器となる。コンビニはフランチャイズビジネスが主体のため安易に価格を下げればフランチャイジーの加盟店オーナーの収益を悪化させてしまうためフランチャイザーの本部としてはなかなか値下という判断は難しい(だから増量で対応してると自分は思ってる)ので、小商圏型食品スーパーはコンビニ市場を食うことで成長していくのだろう。
岡山しか幸せになれない
皆さん、スーパーの惣菜担当者が1年で最も聞きたくない言葉ブッチギリの1位をご存知だろうか?
それは「節分(恵方巻)」
たった1日で通常の数倍もの寿司の売上を作る節分は非常に辛い仕事であり、年末年始が終わって他の部門の従業員が大仕事終わった〜みたいな雰囲気の中、鬼の形相で節分の計画を組む惣菜担当者は節分という言葉を非常に嫌がります(偏見)。
よって、全国の惣菜担当者は、年末年始の大仕事が終わっても休まることなく1月頭から節分当日までは見えるもの全てが「鬼」に見える謎の幻覚と格闘することになります。
そんな全国の惣菜担当者の負担を和らげるにはやはり鬼を退治しなければならないと思い、桃太郎物語の地、岡山に行ってきました。
しかし、困ったことに鬼退治の桃太郎に会いに行くのに、会社の犬の自分は居ても猿とキジが見つかりませんでした。仕方がないので代わりにXで小売オタク2名を仲間にすることで鬼退治をしに行きました。
・・・
嘘です!
そんな理由で岡山に行ってません!
単純に中国地方のスーパーを見に行きたかっただけです!!←これもやばい理由な気もするが
さて、岡山を2日間岡山を知り尽くした小売オタクのフォロワー2名に連れられて多くの店に行けました。行った店は以下の通り。
- ユアーズさんすて岡山店
- 天満屋ハピーズ岡山駅前店
- ハローズ西古松店
- ハローズ東古松店
- ハローズ玉島店
- エブリイOkayama津高店
- ら・む〜マート桃太郎通り店
- ディオ堀南本店
- ディオ西中新田店
- イオンスタイル岡山店
- マルナカ新倉敷店
- マックスバリュイオンタウン水島店
駅前のドンキにも行きましたが、人の流れに任せて店内を歩いていたら、異常独身小売オタク男性がカラコンコーナーにたどりついてしまい他のお客さまのご迷惑と感じたのでそそくさと退散しました。また、高島屋にも行きましたが、デパ地下には行けましたが、地上階はあまりにもファッションに無頓着な意味不明な格好をしていたので、ドレスコードか市の迷惑防止条例かなんかに引っかかる可能性がありそうで行けませんでした。
ちなみに、中国地方は2016年2月に広島観光して以来なので、実に10年ぶりの来訪かつ岡山観光は人生初です。
とは言え、岡山に行って小売店巡るだけの観光というのも普通に考えるとただの異常者ですが。まあ、商業オタクの常識で考えると別に普通か・・・。いや強いて言えば、施設や設備やショッピングモールや特定の企業愛を持って遠出する一般的な商業オタク的行動(ディベロップ、ハード面や歴史)ではなく、どちらかと言えばマーチャンダイズ(今の小売の状況、ソフト面)を見に行くという点で異常行動、もとい差別化と言えそうか。

イオンスタイル岡山店
みんな大好き?イオンモール岡山の核テナントで、イオンリテールが誇る西日本最大の旗艦店舗。やはり気合いの入り方が他のリテール店舗と違う。

例えば、イオングループでは電子棚札の普及が進んでいますが、サイズは基本、小・中・大の3つで展開されていると思うが岡山ではさらにデカい電子棚札が設置されており、その気合いの入り方を感じた。少なからず、ここでしか見たことのないサイズだった。(ちょっと大きいスマホサイズくらい)
農産売り場には見たことのないクソデカカットフルーツが何個も展開。正直、売れているとは思えないが、店の入り口の役割を果たす農産は集客装置でもあるので「おっ」と思わせる必要があるがやはり旗艦店かなりの気合いの入れ方だった。

あとは、水産売場のお魚屋さんの握り寿司のスペースが広すぎた。他店だと6〜10尺くらい、大体冷蔵ケース1台分くらいのスペースに対して、ここは3台分くらいあったと思う。マジで気が狂ってるかと思った。クソデカカットフルーツにしてもお魚屋さんの握り寿司にしても値の張る生鮮品は大半が値引販売になるイメージだが、別に岡山県民は他県の人より定価で買う比率が高いというわけでもないだろうから、それ以上に定価で売れる”普通の商品”をたくさん売ってロス率を抑えているのだろう。やはり気合いの入り方が違う。

エブリイOkayama津高店
いわく、この店は大型店でエブリイという店は商人気質のある繁盛店型らしい。
朝9時開店とのことで、特にこれといった物を買う予定でもないのに朝から開店前の行列に並ぶ小売オタク三人組。いや待てよ、日曜日とは言え行列の長さが半端じゃない。普通に前に30人くらいは並んでいた。しかもメインゲートのほうはもっと並んでいた。周年祭のパチンコ屋に並んでいるのかと思ったが、どうやら、月に一度の特売日だったらしい。
開店と同時に多くの客が店内奥の方へ猛ダッシュ。やはり、目当ての筐体…もとい商品があるみたいなので野次馬しに見に行くと、豚バラスライスが大特価タイムサービスであった。購入制限がないため一人で7パックほど抱え込んで必死にカゴに突っ込む人もいれば1パックも買えずに敗北する人も…肉の担当社員が「これにて終了です!」と言った時間は9時2分。どうも開店時間を5分ほど早めた感じがするがそれでも開店してたった7分で完売。根性あるなこのスーパー。
エブリイを見て回った感想としては、生鮮強化型スーパーという感じだった。PC商品というのが存在せず、各生鮮商品は全て根性の店内製造商品。鮮度はこの岡山観光した小売の中ではトップクラス。早朝とはいえ農産部に従業員が7〜10人くらい作業場で根性のキャベツカットしてた。魚は1匹丸ごと売っているのはもちろん、客の要望に応える調理の実施。ベーカリーは脅威の1個100円で販売。やはり根性が違う。

そして、エブリデイの特徴は絶えず店内で響く売り込み放送。どうもこれ吹き込み音声とかではなく各部の担当者がヘッド装着しているインカムから生放送しているとのこと。まさに根性の売り込み方法。イマドキのスーパーにしてはかなり珍しい店舗スタイル。あれどっかの店で「じゃんじゃんバリバリ」とか言ってても違和感ないと思う。やっぱここはパチンコ屋かな?
ハローズ各店
さっきのエブリイみたいな繁盛店主義と比べるとハローズは徹底した標準化主義の店作り。それもかなりの徹底ぶり。

ハローズを3店舗見て回ったが、売り場レイアウトの違いがないどころか、例えば、冷凍食品ケースの個数、棚割などに店舗差がほぼない。完全な本部主導のMDが徹底的に展開されている。いわゆるチェーンストア理論をかなり実践的に落とし込んだ店作りとなっている。一方で、ここまで徹底した標準化思考のスーパーならサプライチェーンの効率性を考えると生鮮のアウトパックが主流になりそうだが、お魚もお肉もインストアが主流となっている。ハローズは「標準化×インストア鮮度」という武器を最大限発揮しているように感じた。特に畜産商品なんてPC化してフルアウトパックなんてのも今の時代なら全く問題ないというかそうなりつつあるスーパーが多い中であえてのインストアに驚きを隠せない。
商品の陳列の見栄えの良さはトップクラスの良さ。例えば、畜産売場は上段の棚には肉本体は置いておらず、その下段に置いてある肉類に合うタレなどの関連販売商品が並んでいる。よって売場全体がが肉とタレにしっかりと上下に別れているため非常にわかりやすい売場となっている。え?それ普通じゃないの?と思われるかもしれないが全店でここまで徹底できているスーパーはそう多くないでしょう。
SKU数のある程度絞っている節があり、グロサリー商品も縦割売場がディスカウントスーパー並に徹底されている。小売オタクは今すぐハローズを見に行こう。これは義務です。


ディオ西中新田店
ラ・ムーは行ったことがあるけど、ディオは今回初めての入店。体感、ラ・ムーよりディオの方が売場が狭い感じがした。

西中新田店は他のラ・ムーやディオとはちょっと違い、実験店舗っぽい部分があった。基本的に生鮮はパック売りが基本のラ・ムーやディオであるが、この店では魚が丸ごとそのまま売られていたり、惣菜やパンのバラ販売が多く占めていたりと、ディスカウントストアが食品スーパーをするならこうするだろうみたいな先を見据えた異常な販売方法を見れた気がする。あと、どうも大黒天物産名物社員が動画撮影していたり、マイク放送とかもするみたいだが、この日は見れませんでした。(日曜日だからしょうがないか)



他にも行ったスーパーも紹介したいが、この辺で。代わりに、岡山のスーパーを自分なりにポジショニングするならこんな感じになるのかなという表を置いておきます。

奇妙な新年のご挨拶
いや、もう正月終わってんだろ。
明けましておめでとうございます。
今冬の年末年始もいっぱい働きました(流行語大賞?)。自分にお疲れ様です。
前回に引き続いて今回の年末年始もSNSで投稿する余裕がない忙しさではあったが流石にノウハウが蓄積してきたのか前よりかは疲労感は感じなかったかな。
さて、今回は小売の話というよりかは自分の今年の目標?みたいなのをツラツラと書いてみたいと思います。(研修で目標持ちなさいって耳タコで聞いてたのでここで書くのも悪くないかなと)
②指導の範疇で"怒る"
③部屋を掃除する
④欲しいカメラかレンズを買って撮影する
①について
多くは語りませんが、これからの自分に必須なスキルなので最低でも今年は1個取りたいですね。一番難しいのは衛生管理者ですが他のは講習受けるだけなので時間作っておきたいところ。
②について
いわゆる管理業務に就いてはいるもののやはり周りからの評価は「頼りない」「甘い」なので職場環境を引き締めるためにもやはり「怒る」のは必要だなと。今までは怒るとエネルギー消費が激しすぎて避けてたけどもうそうは言ってられない立場になったので正しく"怒る"技術を身に付けたいなと。
③について
部屋汚いんですよ。いや、足の踏み場がないもかそういうレベルではないんだけど、他人を呼べるような部屋ではないです。もう少し自分を大事にするためにも部屋の5Sはキープしたいなと。掃除も単純化と標準化がマストですね。
④について
ここ1、2年で劇的に仕事の責任?が変わってプライベートに割ける時間が睡眠くらいしか無かったのだが、今年こそは趣味だった写真の時間も増やしたいのと、やはり持ってる機材がいささか旧機体であったりモチベーションに繋がらないので何か欲しかったのを買おうかなと。ただ、今年は車検年なのと色々とお財布事情が厳しいのでちょっと怪しい目標…
ザッとこんな感じかなぁ。
特に今回はふざけた内容でもなんでもないブログですが、皆さんは今年の目標はありますでしょうか?

脱出してぇなぁ…
お嬢さまと学ぶ?ストアコンパリゾン
商業オタクの皆さまごきげんあそばせ。
ペガサス家の鹿美俊子でございますわ。
本日は、商業オタクを含む庶民の皆さまが普段どのようなお買い物をしているのか気になりまして、ストアコンパリゾンと呼ばれるものをしてきましたわ。あら、ストアコンパリゾンとは店舗調査のことよ。早速行ってきたお店を紹介しましてよ。

今回、ストアコンパリゾンするお店は三重県にあるアピタ松阪三雲店でございますわ。こちらのお店、2025年に主力テナントの庶民の味方ニトリが、新しくできたイオンタウン松阪船江付近に単独出店したため1階の大部分が空きテナントになりましたの。そこに今年10月下旬にまさかのドンキホーテが出店とのことで、同一商業施設内にドンキホーテとアピタが同居するというなんとも華やかな構成をしてますの。
さて、ストアコンパリゾンをするにあたって大事なことがございまして、それは目的を持って店舗を見ることなのよ。今回はドンキホーテとアピタを行き来してお客さまへのアプローチに差があるのか、さらに、イオンタウン松阪船江にあるイオンスタイル松阪船江とも比べて売場作りなどにどのような差があるかを見ていきますわよ。

これがドンキホーテのフロアレイアウトでございますわ。
ドンキホーテの売場は宝探しをする感覚とよくメディアに言われている通り店内はPOPが洪水していまして、商品も独自の陳列手法の圧縮陳列をしていましてよ。店内ソングの「ミラクルショッピング〜ドン・キホーテのテーマ〜」の歌詞にも「激安ジャングル」なんて言葉もございますの。
でも、この写真をよくご覧あそばせ。なんと宝探しやジャングルと言われている割には主通路は入り口が一つしかなくそのあとは1本の主通路を一方通行で歩く完全ワンウェイコントロールなフロアレイアウトをしていますのよ。
完全ワンウィコントロールの売場というのは、庶民の皆さまにわかりやすく説明するとすれば、例えばラムーやオーケー、東海地方に住んでいる方ならカネスエの農産売場を想像してくださいまし。これらの売り場は基本的に一方通行で逃げ道のない通路をしているのが想像できますでしょ?ドンキホーテもその異常な売場作りからディスカウントストアであることを忘れがちがちですがフロアレイアウトひとつとってもしっかりとディスカウントストアをしていますのね。
ドンキホーテの利益の考え方は値入率の低い食料品を高値入率の雑貨でカバーするという値入れミックスでございましてよ。値入の低い食品を最後の売場にすることで、それまで歩いてきた高値入商品が多い非食品の売場を長く歩かせることで高値入商品のついで買いを促すのよ。これは別に松阪三雲店だけの話ではなくてドンキホーテ伊勢店でも同様のフロアレイアウトになっていますのでどのお店でも同じ作りになっている可能性が高いと推測できますよ。


続いては、POPの考え方について確認していきますわ。
ドンキホーテの場合、什器のフレームにもPOPをつけていますわ。また、縦長のPOPもぶら下げてゾーニングしているようにも見えますわ。このように縦長のPOPというのはドンキホーテの特徴と言えますわ。
では、隣にあるアピタ松阪三雲はどうなさっているのかしらというと・・・



なんとまあ、全く同じ手法がとられていますわ!
おそらくこれはユニーがPPIHの傘下になった時にドンキホーテからユニーに輸入されたPOP手法だと考えられますわ。
こちらの記事にあるようにドンキ流をユニーの従業員に研修で学ばさせている成果が現れているのではないかと思いますわ。

そしてこれはアピタの農産の主通路ですが、大きなPOPがずらりと並んでいるのがわかりますかしら?写真でみるとそこまで圧迫感はないように見えますが、歩いていたら誰でも目に入るくらいの密度で設置されていますの。
ちなみにイオンスタイル松阪船江の農産の主通路がこちらでございますの。

アピタと比較するとすこしスッキリしているようにみえるかしら?

こちらはイオン伊勢店ですが大きいPOPというのがあまりついていないですわね。
大型POPによる圧迫感というのは写真だとあまり伝わらないですわね。実はストアコンパリゾンでは写真情報だと逆に伝えたいことが伝わらない場合もあるので感じたことはメモを取ると良いとしていますの。(そもそも店内撮影自体がグレーなことはお察ししてくださいまし)

ちなみに、ドンキホーテやアピタが縦長POPでゾーニングしているのに対してイオンは色分けしたレールPOPでゾーニングしていますのよ。各社いろいろやり方が違いますのね!
このように、目的を持って調査をすると色々と見えてくるものがありますわ。ただ、漠然とお店を見回るのも楽しいですが、たまには視点を明確に持って見てみるのもおもしろいものですわ。
それでは皆さまごきげんよう!
<参考文献>
実務教育出版『ストア・コンパリゾン店舗見学のコツ』渥美俊一・桜井多恵子
『成果を最大化する!「実践的店舗視察の技法」を専門家が徹底指南』ダイヤモンドチェーンストアオンライン 渥美 六雄(日本リテイリングセンター代表チーフリサーチャー)https://diamond-rm.net/store/storevisit/526933/